マンキュー経済学 ミクロ編・マクロ編 読了

いやー、両方ともいい本でした。目から鱗がぼろぼろ落ちる感じ。これまでも何冊か経済学の入門書は読んでたんだけど、最初にこれ読めば良かった。
例えば、「交易はすべての人々に利益をもたらす」という話があって、あれ、貧しい人と豊かな人が交易して本当に貧しい人が得するのかしら?とか思うんだけど、ちゃんと説明を読むと納得。比較優位という考え方ですね。(恥ずかしながら知らなかった。)
例えば、タイガーウッズが芝刈りも上手だとして、自分で芝刈りをすべきかという例があって、この場合、例え隣の男の子は芝刈りが下手で時間がかかるとしても、ウッズは芝刈りをしているよりCMにでも出ている方が儲かるし、隣の男の子はバイト代がもらえてハッピーなので、隣の男の子にやってもらった方が良いという。
機会費用(それをするために放棄したもののコスト)で比較すると、芝刈りをするのにウッズはCM出演費をあきらめないといけないのに対して、隣の男の子は(例えば)他のアルバイトをして得られる収入をあきらめないといけない。これを比較すると、隣の男の子の方が機会費用が低いので、芝刈りに関して比較優位になると。男の子に他のアルバイトよりも高いバイト代を払えば、双方ハッピー。
だから、貿易は必ず両国に利益をもたらすんですねぇ、と。なるほど。
他にも、最低賃金を決めると失業率が上がる、とか、面白い話がたくさんありました。おすすめです。

でも、これ読んだ範囲で経済現象のすべてが納得できる訳じゃないなぁ。まぁまだ入門書なんでありましょう。
あと、人々はいかに他の人々より儲けることができるかに関心があるけど、経済学は別にそれに答えてくれる訳じゃないし(ていうか、他の人より儲けられる方法なんて、科学じゃないよなぁ(^^;)。